手のひらに沿う、なめらかで優しい使い心地。
水切れよくスッキリと楽しく洗えるデザイン。
職人メイドのシンプルな木碗を、6つの樹種で。
木は日本の文化そのもの
日本は伝統的に紙と木と土の文化とも言われ、昔はどの家庭にももっとたくさんの木の器がありました。木の肌触り、匂いなどはやはりとてもイイもので、気持ちも落ち着くし何よりお食事が自然においしく感じられます。
独自のやさしいフォルム
この「ろくろ挽き銘木椀」は6種類もの日本の伝統的な天然木の素材の良さをそのままに、一つ一つ丁寧に職人の手で削り出され仕上げられた逸品です。手のひらへのおさまり具合、さわり心地がとても良く、自然なカーブを描いてやや開口部がつぼまったデザイン。汁椀で上部がつぼまったものというのは実はあまりなく、10年以上前にはじめて見たとき「サラダボウルがコンパクトになったみたいだな」と思ったのですが、メーカーの薗部産業さんの沿革を見ると、創業後の最初のトピックスが「1952年 木製サラダボウルを欧米へ輸出」となっていたり。この独自のフォルムが和でも洋でもないなんともやさしい表情を作り出しているのです。
使い勝手にも納得のグッドデザイン
縁のちょうどよい厚みは口当たりの良さをもたらし、普通の汁椀だとシャキっとしてしまいがちな高台(底部)は実に自然でまろやかなラインに構成されている。水切れがとてもよいので洗いやすく乾きやすい。作り込みが丁寧なのでとても丈夫。このカタチ、この手触り、そしてこのすばらしい使い心地が評価され、1996年にはグッドデザインにも選ばれています。
幅広く使えるカタチ
「銘木椀」という名前から「ああ、和食器ね」という印象をお持ちかもしれません。もちろん和食の汁物などはぴったりですが、お惣菜でもお菓子でも果物でも、また洋食であってもこなしてしまうという、実はかなり多用途かつ無国籍、許容範囲の広い器。そういう目で眺めるとまたこのカタチが違って見えてきませんか。そう「器が大きい」って言葉は、まさにこの銘木椀のためにあるのかもしれません!
薗部産業とは
1891年 山梨で林業に携わってきた先々代が小田原に移住し、後に薗部木工所として創業。以来、木の素材や技法を継承した職人たちの手で作られた木椀は、日本はもとより海外にも浸透し販路を広げました。日本ならではの木の素材を活かし、卓越した職人の手で作られる数々の商品は、過去さまざまな賞を受賞しています。
素材の良さが活きる
銘木の素材は、けやき、くるみ、くり、なら、ぶな、さくらの6種類。それぞれの木の特徴が表情の違いとなって、じっくり味わえ長くお楽しみいただけます。
どれも天然の木を削り出して丁寧に手作りされているので、同じ種類の椀でもひとつとして同じ表情のものはありません。お気に入りで揃えるもよし、バラバラで集め木肌の違いを愛でるのもまたよし・・・天然の木だからこそ味わうことができる、本当の贅沢かもしれません。
けやき
日本の銘木といえばけやき。堅く強く頼もしい良材。木を挙げると書きますが、古来より平穏の日々に感謝するゆかしい行事の折に、捧げ物を奉りあげる道具や器になってきたことが語源とも。とてもしっかりした品質の良い器ができます。
くるみ
家具などに使われる西洋のウォールナットよりも少し優しい雰囲気のある日本のくるみ。スモーキーで深い独特の色みは、濃淡のつらなる艶のある木目と相まって、とても落ち着いた上品な印象です。
くり
堅くねばりがあり水にも強いので、太く頑丈な家の梁や柱、土台として用いられます。線路の枕木もくりの木から出来ています。素朴でおおらか、楽しい木目が見られます。
なら
小動物たちの好物ドングリのなる木で、幹は椎茸栽培でよく使用されます。西洋のオークとは仲間で、洋酒の樽や家具インテリアなどに多く用いられています。堅固で重厚な材質で、器や道具になったときキッチリとした雰囲気を醸し出す渋い材木です。
ぶな
白い幹で姿の良い大きな木です。さわやかな白い木肌はシンプルでナチュラルな、暮らしの器として最適。近年では素材木の高騰により入手も困難になりつつあります。
さくら
キメが細かく、緻密で光沢のある素地は、ほんのり花の色を思わせる優しい風合いです。しかし雰囲気とは異なり強度があり、良い器や道具となる材木です。